『フォスター・フォーラムだより』第24号 をお届けします(2/15)

執筆者 | 2月 15, 2015 | メールマガジン, 未分類

今回は、1月28日に公表されたプロ向けファンドの規制のあり方に関する金融審議会報告書について報告しています。本国会で法改正が行われる見通しです。

 

フォスター・フォーラムは、今年は生命保険の学習会を3回シリーズで開催することを予定しています。

第一回は1月31日(土)にライフネット生命の出口治明氏を講師に招いて開催しました。

少子高齢化と低金利が続く中で、21世紀の生命保険はどうなっていくのか、良質な生命保険を育てるために消費者や消費者グループはどんな視点を磨いていく必要があるのか等を、保険の作り手の立場からお話いただきました。概要は次号で報告させていただきます。

 

第二回は3月26日(木)夜に開催いたします。

保険ジャーナリストの石井秀樹氏から、保険ショップの登場等、大きく変わりつつある生命保険の販売チャネルの現状と課題についてお話を伺う予定です。

詳細が決まりましたら、改めて臨時号でご案内させていただきます。ご期待ください。

 

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『フォスター・フォーラムだより』 No.24       2015年  2月15日

発行:不定期

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★―★ CONTENTS ★―★

1. 金融審報告〜プロ向けファンドの規制のあり方に関する報告書について

2. 編集後記

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  • 金融審報告〜プロ向けファンドの規制のあり方に関する報告書について

 

 

 

プロ向けファンドに関する規制のあり方について金融審議会で議論が行われていることを、メルマガ22号でも報告させていただきましたが、議論のとりまとめが行われ、1月28日に報告書が公表されました。報告書は金融庁のこちらのページからお読みいただけます。

http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20150128-1/01.pdf

 

この報告書に示された方向で本国会で法改正が行われる見通しですが、ここでは、私たち個人投資家が知っておいた方がよい改正点をピックアップして紹介します。

 

  • 届出者に対して拒否要件・欠格事由等一定の人的要件が新設されます。

登録制にすべきだという意見もありましたが、規制強化と映るためか、ベンチャーキャピタル側から強い抵抗があり、このままでは今春の法改正に間に合わないかもしれないということで、届出制は維持するものの、ひどい業者もいる現実を踏まえ、金融庁が届出の受理を拒める根拠を法律で定めることになりました。

 

  • プロ向けファンドの事業者(届出者)にも、他の金商業者(登録業者)に課されている行為規制が課されることになります。

これまでは虚偽説明の禁止と損失補填の禁止しか法定されていませんでしたが、忠実義務・善管注意義務、分別管理義務、投資家利益を害する取引行為の禁止、適合性原則、断定的判断の提供の禁止、契約締結前・締結時交付書面の交付義務、運用報告書の交付義務が追加されました。

いずれも、他人から投資を託される事業者が遵守すべき当たり前とも言えるようなものばかりです。

 

  • プロ向けファンドを販売できる個人として、ファンドの運営に直接従事している役社員やその親族(3親等内)に加えて、相応の体制が整備されていることを前提として、上場会社の役員や公認会計士・弁護士等のいわゆる士業の人たち等も、この種のファンドへの投資判断力を有する者として認めることが提案されています。(詳しくは報告書の7ページをご覧ください。)

プロ向けファンドなのだから個人への販売は認めるべきではないという意見もありましたが、創業時には経営ノウハウや人脈の紹介という支援も必要であり、そういうことができる人がファンドに参加することを阻まないでほしいというベンチャーキャピタリストの人たちからの要望には相応の説得力があり、このような結論になりました。

ただし、大半の個人はここに示されたような人には該当しません。一般の個人にはプロ向けファンドは販売できなくなった、と理解してしまってもよいのではないでしょうか。

 

今回の規制の見直しで悪質な事業者が排除され、被害がおさまることを願いますが、当局には、今後の被害状況等を見ながら、必要な場合には再度規制の見直しを提起することをお願いしたいと思います。

 

 

2. 編集後記

◆一時払い終身保険など貯蓄型の保険商品の新規販売を止める動きが生命保険業界の間で広がっていますが、出口氏から保険会社がどのように保険料を決めているのか等を教わり、こうした商品の供給を保険会社に期待することは消費者の“ないものねだり”であり、この“ないものねだり”が金融機関に複雑な仕組みの商品を作る口実を与えていることに、改めて気づかされました。商品のパンフレットを見て、どうしてこのリターンが出てくるのだろうと考えられる力も、今求められている金融リテラシーの一つだと、金融商品をめぐるトラブルの現場に立ち会いながら感じるこの頃です。

◆1月24日の日経朝刊の「先物勧誘、未経験者にも 6月規制緩和、市場振興狙う」という記事には驚かれた方も多かったのではないでしょうか。(有料記事で申し訳ありませんが、http://www.nikkei.com/article/DGKKZO82326250T20C15A1QM8000/

全国で高齢者被害が多発し社会問題化したことから、取引を希望しない個人に電話や訪問による勧誘を行ってはいけないという規制ができたのは2011年のことでした。まだ5年です。規制緩和の理由も、新聞報道によると市場が縮小し先物業者が苦しいからとのこと。この規制緩和が決まったプロセスも不透明です。閣議決定されて下りてきたため、経産省と農水省は抵抗できなかったのでしょうか。立法経緯および被害実態を軽視した省令改正に日本弁護士会が抗議文を出しています。

http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2015/150123.html

施行は6月とのこと。「この規制緩和、どう思う?」と周囲の方に問題提起していただければ幸いです。声を広げていき、政府に再考を促したいものです。

(担当者:永沢裕美子)

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