フォスター・フォーラムだより No.2

執筆者 | 5月 10, 2012 | メールマガジン, 未分類

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おはようございます。フォスター・フォーラム(良質な金融商品を育てる会)
です。
『フォスター・フォーラム通信』第2号をお届けします。
試行錯誤が続いておりますが、応援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いい
たします。

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『フォスター・フォーラムだより』 No.2  2012年5月10日
発行:不定期
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★—★ CONTENTS ★—★

1. トピックス

♦ 金融審・投信法WG報告
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1.トピックス
♦ 金融審・投信法WG報告
3月7日に始まった「投資信託・投資法人法制の見直しに関するワーキング・
グループ」の第2回が4月6日、第3回が4月18日、第4回が4月27日に
開催されました。

第2回では、3名のゲスト・スピーカーが、それぞれの立場から、わが国投資
信託市場の現状分析と問題解決のための提言を行いました。

①金子久氏(野村総合研究所上級研究員)
「金融自由化以降の投信マーケットの現状と課題」
②村木正雄氏(ドイツ証券シニア・アナリスト、本WG委員)
「ウエルスマネジメント業の現状」
③竹川美奈子氏 LIFE MAP LLC代表
「投資家目線で見た投資信託の現状と課題」

各氏の説明資料は下記ページをご覧ください。
興味深いデータや、なるほどと思う提言も記載されていますので、是非ご覧に
なってください(特に、竹川氏の提言に注目!)。
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/toushi/siryou/20120406.html

第3回では、事務局(金融庁)が「国際的な規制の動向と経済社会情勢の変化
に応じた規制の柔軟化等」というテーマを設定し、以下の論点を示しました。

  1. 受益者書面決議制度の見直しの是非。特に投信の併合を行いやすくするための手続きの見直しの是非
  2. 同一投資信託内における複数の報酬体系の容認(種類受益証券の容認)の是非
  3. 外部委託に関する規制の明確化の必要性
  4. 運用財産相互間取引の容認範囲明確化等ETFにおける現物と金銭の混合設定・償還の解禁

等です。

事務局説明資料は下記をご覧ください。
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/toushi/siryou/20120413.html

この回では、事務局からの論点説明の後に、全ての委員に意見を述べる機会が
与えられました。事務局が示した論点について審議するというよりも、各自の
問題意識を述べるという展開になりました。
投資信託の併合に関する意見が最も多かったように思います。

当会から委員出席している永沢は、事前に提出した意見書で、株式会社の簡易
合併の手続きを参考に考えてみてはどうだろうかという意見を書きましたが、
投資信託には株式のような差止請求権等がなく、投資家が関与する機会が限ら
れていることを考えると、株式の制度を参考にするのは賛成できない、という
ご意見を弁護士の委員からいただき、なるほどと思い、この点については早速
意見を修正いたしました。

投資信託の投資家は儲けることに関心があるのであって、株式の投資家のよう
な経営への関与を望んでいないのではないか、株式のような株主保護のための
重装備な制度を参考にする必要はないのではないか、といった意見も出ていま
した。

しかしながら、最近では、直販の投信会社が受益者集会を積極的に開催し、投
資家の信頼を得て資産を増やしています。投資家の中には儲けることしか興味
のない人もいると思いますが、そういう投資家ばかりではないはずです。

今回は、書面決議の手続き要件の中の人数要件を外してはどうかという提案が
されており、その理由として、受益者名簿は販売会社が保有していて、投信会
社は個々の受益者を把握していないため、受益者総数の把握が困難なことが挙
げられています。この点について、株式等振替決済制度を利用することはでき
ないのか、という質問が出ました。事務局から、投信は転々流々と流通するこ
とが予定されていない有価証券だから・・・という回答がありましたが、納得
感の欠ける回答でした。こうした本質を突いた質問にはハッとさせられます。

また、既存の投信を育てずに次々と新設する事業者の姿勢が改まらない限り、
投信の併合は対処療法でしかないのでは、といった意見も出ていました。本当
にその通りだと感じます。
投資信託は資産規模が小さくなってしまうと効率的な運用が難しくなることか
ら、併合の必要性は理解できますが、書面決議制度が導入された趣旨を考える
と、手続きの見直しについては慎重に議論すべきように思います。

第4回は、当初は「一般投資家を想定した適正な商品供給の確保のために」と
いうテーマで審議が行われる予定でしたが、第2回の審議が不十分であるとい
う指摘があったことから、第2回の続きを行うことになりました。
私は、個人的な事情により欠席してしまいましたが、当会のメンバーが傍聴に
行ってくれましたので、様子をお伝えしたいと思います。
間接的な情報であり、私の誤解や理解不足も多分にあると思いますが、その点
はご容赦ください。

この回も、出席した委員が全員意見を述べるという方法で行われました。
全委員の意見を紹介することはできませんが、フォスター・フォーラムとして
は、次のような意見が印象に残りました。

  • 欧米の投資家に比べて日本の投資家は(コストやリスク・リータンの)感覚
    が麻痺している。情報開示とリテラシーの向上が必要。
  • 想定する投資家がどういう投資家かで当WGでの議論が変わってくる。議論の
    最初にあたる部分の審議が行われていないという問題意識を持っている。
  • 毎月分配型について、投資家ニーズがあるのも事実。問題は、分配原資を増
    やすために複雑な仕組みを利用する傾向が強まっていること。これを止めさ
    せるには運用報告書での情報開示の工夫等が必要。
  • 第2回のゲスト・スピーカーのプレゼンテーションから、ミス・セリング(不
    適切な商品供給)が行われてきたという印象は否めない。投信においては、
    商品内容は事業者側が一方的に決め、投資家は全く関与できない。このこと
    を考えると、商品規制を入れるのもやむなしと思う。
  • 多種多様な商品が開発されることはプラスの面もあるだろうが、現状では投
    資信託と呼ぶのが相応しくない商品もあるようであり、商品規制も致し方な
    いのかもしれない。
  • 海外の運用会社にアウトソースする動きが活発化しているということだが、
    国内の運用会社の運用能力を有効に使えないということが懸念されないか。
  • 投資家の負担するコストが上がっているというが、自由競争の結果によるレ
    ートだ。投資家には買わない自由もある。
  • 事業者も適正な供給のための努力を怠っているわけではない。最近、特別分
    配金を元本払戻金という表現に改めた。

以上は、当日出た意見の一部ですが、委員のバックグラウンドによって随分と
意見が異なることにお気づきいただけたのではないでしょうか。

これまで4回の審議が行われてきましたが、議論が拡散している感は否めませ
ん。
フォスター・フォーラムとしては、今後は、事務局提示の論点の中から、これ
は投資家として絶対に譲れないという論点について積極的に意見を出していく
方針で当WGには臨みたいと考えていますが、わが国投信制度や投信ビジネスの
構造的な問題に踏み込んだ議論が必要不可欠という考えには変わりはありませ
ん。当会ホームページや雑誌取材等を通じて、「良質な投資信託」を育てるた
めの提言を行ってまいりますので、今後ともご支援くださいますよう、お願い
申し上げます。                (報告者:永沢裕美子)
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