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『フォスター・フォーラムだより』第18号をお届けします。

今回は、二つの記事を紹介しています。

一つは、投資型クラウドファンディングの制度整備を盛り込んだ金商法の改正法が成立しました。

その国会での審議の様子を報告しています。

 

もう一つは、ファンド・オブ・ファンズのミニ学習会の開催のご案内です。

6月25日のランチタイムに、投信会社で36年間、主に商品企画に携わってこられた大先輩を講師に招き、協会ルールや現存ファンドの状況、問題点等をお話いただきます。

参加申込み等の詳細は記事をご覧ください。

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『フォスター・フォーラムだより』 No.18                   2014年  6月10日

発行:不定期

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★―★ CONTENTS ★―★

1.  投資型クラウドファンディング〜国会でどう審議されたのか

2.  ファンド・オブ・ファンズのミニ勉強会のご案内

3. 編集後記

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1.    投資型クラウドファンディング〜国会でどう審議されたのか

 

投資型クラウドファンディングの利用促進のための金商法改正法案が、5月23日に国会で可決され、成立しました。

これに先立ち、衆議院では5月9日の財政金融委員会で、参議院では5月20日の財政金融委員会で審議が行われました。

先に行われた衆議院では、質問に立った8名の委員のうち7名の委員が投資型クラウドファンディングに関する質問をされ、様々な課題が明らかになりました。

今回の法改正により、これまで禁止されてきた一般の個人への未公開株の販売勧誘が一部解禁されます。

また、現状でも十分に緩いと思われる第二種金商業への参入規制が、クラウドファンディング専業であれば、さらに緩められます。

こうした規制緩和に比べて、投資家保護のメニューが足りない、特に情報の開示の点で特別な手当てが必要という指摘が目立ちました。

今回の金商法の改正法案は原案のまま可決されましたが、政府に対して、クラウドファンディングについては、仲介業者への監督強化や投資家への注意喚起の他、「電話・訪問を用いた勧誘ができないことを明確化すること」という一文を含む付帯決議が行われました。

続く参議院では、8名の委員のうち4名がクラウドファンディングについて質問または言及しました。衆議院同様、政府に対して監督強化と投資家への注意喚起等を求める付帯決議が行われました。

それぞれの議事録はこちらのページからお読みいただけますが、

各委員がどのような質問をしたのかをまとめてみました。このメールに添付しています。参考にしていただけると幸いです。

[衆議院]http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009518620140509011.htm

[参議院]http://online.sangiin.go.jp/kaigirok/daily/select0105/main.html

今回の金商法改正法は、公布日から1年以内に施行されることになっています。

具体的なルールづくりは、政省令や内閣府令、自主規制機関(日本証券業協会と第二種金融商品取引業協会)が定める規則に委ねられることになっています。

パブリックコメントの機会もあると聞いています。

具体的なルールが出てきましたら、改めてご報告させていただきます。

(報告者: 永沢裕美子)

2.    ファンド・オブ・ファンズのミニ勉強会(6月25日ランチタイム)のご案内

日本の投資信託の問題として、他社の投資信託に投資をするファンド・オブ・ファンズという形態が投資信託の4分の1を占めるようになっている点が指摘されます。

問題意識は持ちながらも、一人では調査研究は難しいなあと思っておられる方々と一緒に勉強をする機会を設けることにしました。

この勉強会はシリーズ物にできればいいなあと思っています。

第一回は、投信委託会社に36年勤務され、投資信託の商品企画に携わってきた大先輩を講師としてお招きし、ファンド・オブ・ファンズに関する協会ルールや現存ファンドの状況、問題点等についてお話を伺います。

参加を希望される方は、当会のHPのお問い合わせフォーム(http://fosterforum.jp/contact/)から、「FoFsの勉強会への参加を希望」とご記入いただき、お申し込みください。

◎開催日時: 6月25日(水)11時半〜13時

※途中参加、退席も可。

※昼食は各自ご持参ください。

◎開催場所: 神保町(詳細は、お申し込み後にお知らせします。)

◎参加費用: 無料。ただし、資料代(500円以内)を徴収するかもしれません。

3. 編集後記

今回のメールマガジンでは、投資型クラウドファンディングを取り上げて報告しましたが、衆参の財政金融委員会では、保険業法の改正や、プロ向けファンドの問題、年金運用の問題、海外でのLIBORの操作疑惑の関連で、全銀協が算出しているTIBORに関する質問等、実に様々な課題について審議が行われました。

その中でも、特に気になったのが、参議院の委員会で取り上げられた、プラザアセットマネジメントに委託された年金資産の消失問題です。政府参考人が、プラザアセットは「外国にあるファンドに対して国内の投資信託を経由して投資をするスキーム」を利用していたと答弁しています。投資したファンドが海外にあるため、検査が及ばず適切な時価が把握できていなかったということのようですが、海外ファンドに投資するファンド・オブ・ファンズ型の投資信託は、一般個人にも広く販売されるようになっています。ご案内のファンド・オブ・ファンズの勉強会では、こうした素人一人では難しい計理の問題についても突っ込んで勉強していけたらと思っています。

 (担当者:永沢裕美子)

 

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