『フォスター・フォーラムだより』第52号をお届けします

執筆者 | 4月 29, 2021 | メールマガジン | コメント0件

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『フォスター・フォーラムだより』No. 52       2021年4月29日
                          発行:不定期

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5月の連休を前に4都府県に緊急事態宣言、皆様いががお過ごしですか。この1年でフォスター・フォーラムもすっかりオンライン化、全国どこからでも参加できる良さを享受しています。今回は、今年度の活動テーマ、5月のFFサロンのご案内、そして4月の理事会に出た話題をご紹介します。最後までお読みいただけると幸いです。

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★—★ CONTENTS ★—★

  1. 今年度のテーマ「持続可能な金融サービス – ビジネスモデルとその担い手」
  2. 5/13(木)FFサロン「金融機関のサイバーセキュリティ対策の経緯と現状」
  3. FF理事会でのお話し「気になる『GDPの外の経済』-ボランティアや寄付」
    ※ご参考リンク〜金融庁※
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  4. 今年度の活動テーマ

2020年度総会と4月理事会で、今年度のテーマを「持続可能な金融サービス – ビジネスモデルとその担い手」とすることを決定しました。

ここ数年、フォーラムの議論は、良質なサービスを持続的に提供するにはそれなりの対価・コストが発生する。その構造を理解しようという議論に移っています。

昨年度は「健全な手数料とはなにか」をテーマに掲げて学び、今年度は、手数料を表面的に捉えず、何の対価なのかを掘り下げてみます。消費者が良質な金融サービスを持続的に利用できるためには、「持続可能な金融サービス」が必要です。そのビジネスモデルとその担い手について理解を深めたいと思います。

  1. 5月のFFサロン

● 5月13日(木)11:30 – 12:30 @Zoomオンライン開催
● テーマ:「金融機関のサイバーセキュリティ対策の経緯と現状」
● 講師:相戸浩志(ハンドルネーム)
● 事前申込制(5/11(火)締切):申込先 https://forms.gle/pk51nMgAwPcQTarE9
● 参加費:無料
● 講師略歴
大手銀行のCSIRT(経営企画部のリスク管理)
内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター ペネトレーションテスト統括班長2017年、2018年。Asia Pacific Information Security Leadership Award 2019 ダブル受賞。金融情報システム等監査協議会金融部会代表幹事(2010〜)
● 講演概要
1998年より金融機関側でセキュリティ対策を担当し、業界全体の基準を策定してきた経験を元に、主に銀行のセキュリティ対策の歴史と現在の状況を説明します。特に、なぜ銀行に高いセキュリティ対策が求められ続けているか、日本は海外と比較して対策レベルはどうなのか、どのようなサイバー攻撃を受けているか、疑問に答えます。
・金融機関のセキュリティ対策の歴史
・金融機関のセキュリティ基準
・銀行のセキュリティの誤解
・実際のサイバー攻撃
・フィッシング詐欺
・今後のセキュリティ対策

● お問い合わせ先:info●fosterforum.jp(●を@に置き換えて、件名に「5月13日のFFサロンについて」と記載ください。)

  1. FF理事会でのお話し「気になる『GDPの外の経済』-ボランティアや寄付」

4月のオンライン理事会で、「GDPの外の経済」が話題になりました。フォスター・フォーラムの理事たち何人かは、このフォスター・フォーラム以外にも、消費者運動であったりフィランソロピーであったり、また同窓会であったりと、色々なボランティア活動に携わっています。「付加価値」を生むような、所謂生産活動は行っていませんが、「会費」や「寄付」という形で資金を集め、何らかの目的のために消費したり、援助を行ったりするわけです。

こうした活動は、経済活動と言うべきかどうかよく分かりませんが、経済的に無視できない規模があるようにも思えます。ボランティアに対する関心も、肌感覚では、特に大震災以降高まってきたと思うのですが、どうでしょうか。高齢社会ですから、元気な高齢者もボランティアの担い手として活躍していると思われます。慈善や社会貢献活動だけではなく、自治会やPTA、同窓会など、組織が自分たちのために行う活動にも、多くの無償労働は見られます。

ボランティア活動が生み出す価値は、金額にして評価されない部分がほとんどでしょうからGDPには含まれないわけですが、豊かな社会を形成する要素として、大きな役割を果たしていることは間違いないでしょう。かつて家事労働を「シャドーワーク」と呼んで数値化する試みがありましたが、最近ではボランティアで提供する労働を「シャドーワーク」と呼ぶようになっているようで、その経済的価値が注目を浴びつつあるのかもしれません。

一方、GDPに含まれないお金の動きも気になります。昨年はコロナ禍をきっかけに何らかの寄付を行ったという人は少なくないと思いますが、「会費」や「寄付」という形で動く金額はいったいどのくらいなのでしょう。日本に統計があるとは期待できませんが、「寄付」という産業が盛んなアメリカでは、慈善目的の寄付が年間約4500億ドル(2019年)、という統計があります。GDPの2%超ということになりますね。文化の違いもありますから単純な比較はできませんが、今後日本でも、相続財産の寄付を含め、寄付に対する関心がさらに高まっていくことは大いに予想されます。

企業経営も投資も、「社会貢献」を無視しては語れない時代です。また投資と寄付の境界が曖昧になって来ているようにも思います。金融商品や金融サービスを見守るフォスター・フォーラムにとっても、無縁の世界ではありません。理事会でも、寄付を巡る経済について少しずつ情報を集めてみましょうか、という話になりました。

※ご参考リンク〜金融庁※
3月18日、小学生向けコンテンツ「うんこお金ドリル」の公表についてhttps://www.fsa.go.jp/news/r2/sonota/20210318/20210318.html
3月19日、2020年度金融知識普及功績者表彰についてhttps://www.fsa.go.jp/news/r2/sonota/20210319/ichiran.pdf
4月6日、「ソーシャルボンド検討会議」(第1回)議事録の公表について
https://www.fsa.go.jp/singi/social_bond/gijiroku/20210310.html
4月12日、金融事業者における顧客本位の業務運営のさらなる浸透・定着に向けた取組みについて
https://www.fsa.go.jp/news/r2/kokyakuhoni/202104/fd_2021.html

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